アフターケアについて 修理編



こんにちは。

新年がスタートしたこの時期ぐらいから、お修理のご依頼が少しずつ増えてきます。

ということで今日は、そのみつの靴を修理しながら長く履いていただくためのアフターケアについてご案内いたします。


修理しながら10年20年と履いていただけるのが手製靴のいいところですよね。また革の経年変化も深まり、自分の靴にますます愛着が湧きますよ。(日々のお手入れについては後日ご紹介いたしますね。)


履いていると少しずつヒールやソール、金具のゴムなど底周りは消耗してきます。お靴を長くお使いいただけるよう、タイミングがきたら修理にご来店くださいね。

オーダーの方はもちろん、既製サイズでご購入いただいた方や、ずっと昔に購入されたお靴もお修理をお受けしています。(※お修理はそのみつの靴に限ります)



・踵(革の化粧、ゴムヒール)の交換


履いていくとまずは踵のゴムヒールが減ってきます。

写真のように黒い部分がなくなるギリギリまで履いていただけます。写真矢印のところまでで交換のサインです。これ以上すり減ってしまうとヒールごとお取り替えになり、通常のお修理とは料金が異なりますので、ぜひこまめにチェックしてみてください。

ローヒールは矢印部分がなくなるぎりぎりまで履けます。

ヒール靴はこれくらいすり減ってきたら交換の目安です。






ここポイントです!
修理の際は左右一緒にお直ししますので必ず両足をお持ちくださいね。

左右ヒールの高さを揃えて直していきます。





・オールソール(靴底全てお取り替え)

個人差はありますが、約2〜4年程度で革底に亀裂や穴が開いたり、つま先やサイドのステッチが切れてきます。

靴底に穴が空くのは悪い履き方だと思っている方がいらっしゃいますが、オールソールの時期がきたサインですのでご安心ください。

このようにソールに亀裂が入る一歩手前がベストタイミング

できれば穴が空く直前に持ってきていただくのがベストです。
擦れた底面を触ってみて、フカフカしていたり、ソールがかなり薄くなっているなと感じたら頃合いです。既に中身が見えてしまっている場合はすぐにお持ちくださいね。


ステッチが切れて底面が剥がれてきた時も、オールソールの時期です。
このまま履き続けるとつまずいたり転倒の恐れがあり危険なので、剥がれが見えてきたら早めにお持ちください。

ステッチが切れてソールが剥がれている状態。オールソールのタイミングです




ヴィブラムソールも新しいソールに張り替えが可能です。

ヴィブラムソールの交換の目安は、履き心地がちょっと悪くなったかな?と思ってきた頃です。履いていくと溝がなくなっていき、ヒールの高さや傾斜が変わるため履き心地も変わってきます。大きい溝が浅くなってくる頃にはだいぶ感じやすくなります。
(気にならない方はソールに穴が空いてくるまで履いて頂いても構いません。)

溝がすり減っていくと履き心地に変化が出てきます。




オールソールは、そのみつでの修理をお願いしております。

街の修理屋さんでもお直しすることは可能ですが、急なタイミングでのお修理が必要な場合を除いておすすめしていません。修理屋さんでの修理過程や使用される資材の違いなどで、傾斜が変わったり履き心地が変わったりする場合があるためです。

お修理の期間は、時期にもよりますが一ヶ月〜一ヶ月半ほど必要になります。時々靴の様子をチェックしていただき、必要な際はお早めにお持ちくださいませ。






・金具のゴム/ボタンゴムの交換


アッパーに縫い付けられているゴムも消耗品です。履いてくると伸びて元に戻らなくなったり切れそうになったりと、ゴムが劣化している場合があります。
バンドが緩くなったかな?と感じたり、ボタンがとれそうな時は、お修理にお持ちくださいね。(外れたパーツはお靴と一緒にお持ちください)


ゴムが伸びきっていないか時々チェックしてみてくださいね。






そのほかアッパーの破れや革色のメンテナンス、靴ひもの交換など、細かなことも修理・交換を承っています。

ご遠方にお住まいの方は郵送でもご対応しておりますので、お気軽にご相談ください。


この機会にお持ちのお靴も修理のタイミングかどうかチェックしてみてくださいね。





最後に余談ですが、オールソールのビフォー&アフター。

Before

After

2年ほど履いていただいたお客様のお靴ですが、新品のように生まれ変わりました。一度木型に入れて修理していくので、靴のラインもぴしっとします。
オールソールはソールだけでなく内側の材料も新しいものに入れ替えますので、見えない部分もリフレッシュ。また新しい気持ちで履いていけるよう、お直しも1足1足丁寧にいたします。



人気の投稿